ゆか

 

建物の中で人が歩行したりすわったりするための部分。原始時代の住居では土間のままで、特別に床を設けることはなかった。西洋や中国の建築では、この土間形式のまま発達してきたため、土間から切り離した床ができてからも人々は履物のまま建物の内部に入り、椅子や寝台を利用して生活し、床に対する意識は弱い。日本では奈良時代になって、上流階級の住宅に床を上げて板張りとし、履物を脱いで床に上がり、すわったり寝たりする生活が定着した。しかし、古くは床がほとんど板張りのままで、畳はその一部だけに用いた。畳を全体に敷きつめるようになったのは室町時代に入ってからである。

前の記事

ユニットバス

次の記事

床下換気