樹脂サッシ

樹脂サッシ
じゅしさっし

樹脂サッシとはなにか

樹脂は別名・塩化ビニール樹脂とも呼ばれており、私たちが日常的に使う物にもよく使用されている素材です。
樹脂サッシとは、その樹脂をフレームとして利用している窓のこといいます。
ドイツで、寒さの厳しい環境下でも省エネで快適な住環境をつくるために開発したのが始まりです。

気密性・断熱性に優れ、寒さの厳しい北欧では既に普及しており、日本国内でも北海道・東北の新築住宅の90%で使われています。アメリカ、イギリス、フランス、韓国でも60%を超える普及率となっています。

その一方、日本サッシ協会住宅用建材使用状況調査(平成30年3月版)によると、日本における樹脂サッシの普及率は、たった19.3%です。一方で、日本ではアルミサッシの普及率が80.5%とまだまだアルミサッシを使用している住宅が多い状況です。

樹脂サッシとアルミサッシはなにが違うのか

樹脂サッシとアルミサッシの一番の違いは断熱性です。

樹脂サッシは熱伝導率がアルミサッシの約1000分の1とされています。

また、外気との温度差が少ない樹脂サッシは結露しにくいです。
結露は不快なだけではなく、カビなどの原因にもなり家の寿命を縮める原因にもなるのです。

樹脂サッシのメリット

樹脂サッシのメリットは、なんといっても断熱性が高いことです。

また、樹脂は加工しやすく、多様なデザインがあります。
カラーバリエーションも豊富なので、家のデザインにあった窓を選ぶことができます。

樹脂サッシのデメリット

樹脂サッシのデメリット①:紫外線に弱く色落ちしやすい
樹脂は紫外線に弱いのがデメリットです。

しかし、現在は樹脂素材の品質が上がっており、更に専用の塗料で上塗りしてもらうことで劣化を防ぐことができることもできます。
環境やメンテナンスの状態によっては30年位は品質を維持できるでしょう。

樹脂サッシのデメリット②:重くて開閉がしにくい
樹脂自体の強度が弱く、厚みを出すことで強度を上げるため、必然的に重量が増え、窓の開閉がしづらくなります。
しかし、現在は軽量化された樹脂サッシ、開閉しやすい窓が開発されているため、このデメリットは少しずつ解消されつつあると言えます。

樹脂サッシでも結露することはあるのか

樹脂サッシにも種類があり、樹脂とアルミを両方使った複合サッシはアルミ部分から断熱性が一気に下がり結露をつくります。
また、樹脂素材のみのサッシでも様々な品質のものがあり、単に樹脂を組んでつくった気密性の低いものは結露します。
フレームの中に断熱材が入ったもの、トリプルガラスのサッシは気密性・断熱性が高く結露対策に有効です。

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