健康にとって大切なことは何ですか?(2)

死亡の割合が多いのは
夏と冬どちらだと思いますか?

月別の死亡の割合をグラフに表してみました。1月をピークに冬に増加し、夏場は減少します。この傾向は、少なくとも過去50年は変わっていません。もう少し詳しく分析するために、病気による死亡と、事故による死亡についてもグラフ化してみました。どちらの死因も冬に増加するという興味深い結果となりました。なぜ、冬に増加するのでしょうか?

病気も家庭内事故も
冬に死亡の割合が多いのはなぜ?

病気による死亡の割合は、循環器系や呼吸器系など13の分類で、事故による死亡の割合は、溺死や交通事故など5つの分類でグラフにしています。ご覧のとおり、病気の内容に関わらず冬に増加。事故による死亡は溺死・転倒など、家庭内事故が冬に多く発生。交通事故より家庭内事故での死亡が多いことに驚かされますが、やはり理由があるのです。

死因の多くには家の中の温度差が深く関係しています。

特に高齢者の場合、冬場のトイレや浴室、脱衣所で感じる急激な温度変化が体へのストレスとなります。血圧の急上昇が大きな負担となり、心筋梗塞や脳出血、脳梗塞などの原因に。また、それらが転倒や浴槽内での溺死という事故を引き起こす場合もあります。病気も事故も、家の中の温度差が深く関係していると考えられます。

温度差の解消が住環境を改善するポイントです。